現在、熊本大学では、重要文化財である化学実験場にて、特別展アンモナイトを開催(10/23~12/22)しています。
去る、11月30日(土)および12月1日(日)に、九州大学総合研究博物館 前田晴良名誉教授による講演会を開催しました。未就学児から一般の方まで、2日間で約260名の方に参加いただき、盛会となりました。
11月30日の「化石化のメカニズムを探る」の講演では、アンモナイトに限らず、化石全般に渡る内容で、化石化のプロセスやそのメカニズムについて詳しく解説され、参加者は古生物学の奥深さに触れることができました。質問コーナーでは、未だ解明されていない鋭い質問が出るなど、大いに盛り上がりました。講演後には、当日プレゼントされたアンモナイト実物標本の同定を前田先生にしてもらうため、子供たちの長蛇の列ができました。
12月1日の午前中は「アンモノイドの遺骸は浮くか沈むか?」と題し、アンモナイト全般に関する話題を取り上げ、アンモノイドの遺骸が浮くのか沈むのかについての条件やプロセスに関する興味深い議論が展開されました。午後は「古生物の形を探る−理論形態学入門」アンモナイトの専門的な内容に焦点を当て、異常巻きを含むアンモナイトの殻成長について理論形態学の基礎から応用までの紹介がありました。講演会後、特別展アンモナイト展示会場に移動し、展示内容について、前田先生から直接解説を聞いたり、質問をする熱心な参加者の姿が多く見受けられました。
講演後のアンケートでは、「化石になる課程の話が興味深かった」「子供にもわかる言葉でお話ししてくださり、子供も笑いながら楽しそうに聞いていた」「化石の見方が変わった」などの感想が多く寄せられました。
11月30日講演会の様子